日蓮宗 一乗山妙法寺

お知らせ

  1. トップページ
  2. お知らせ
  3. 子供の大けがをきっかけに信仰の第一歩を踏み出した家族(広報誌 妙法 第155号掲載)住職 井村一誠
  • 子供の大けがをきっかけに信仰の第一歩を踏み出した家族(広報誌 妙法 第155号掲載)住職 井村一誠

    2021年10月17日

    法話

    五月中旬、女性部の人から、家のお祓いをお願いしたいと電話がありました。事情を聞くと、娘家族五人、子供も成長し借家が手狭になり、祖父母の住んでいた古い家のリフォームをして住むことになり、五人家族は生活を始めました。

    ところが、入居五日目、娘の三男が一階の庇で飼い猫が立ち往生しているのを見つけ、助けに行ったはいいが、転落し大けがをしてしまいました。改築中に大工さんが、「何処かでお祓いをしてもらった方がいいよ」と、言われたとのことを思い出し、電話をしたとのことでした。

    家の間取りを聞くと仏間はないが、将来仏壇を入れるスペースは空けてあるとのこと。この際そこに祭壇を作って、お曼荼羅様をお祀りしてはどうかと勧めたところ、二つ返事で承知をしてもらいました。

    三男の大けがのお陰で、五月吉日にお曼荼羅御本尊、手製仏壇の開眼、新居のお祓い、更に娘の夫の初老の厄除祈願も終えることができました。

    そして二か月後、娘の夫の父親が亡くなったため、当山で葬儀を挙げ、過日四十九日忌を終え、供養塔へ納骨し、我が子の手作り仏壇へお祀りされました。

    朝夕お唱えする、自我偈の後半部分に「我常に衆生の道を行じ、道を行ぜざるを知って度すべき所に随って、為に種々の法を説く」と、示されていますが、まさに三男の大けがは、仏様の衆生教化のお姿ではないかと思います。今回、娘の家にご本尊をお祀りし、信仰の第一歩を踏み出した家族を今後も見守っていきたいと思います。

ページの先頭へ